これまでの試合結果
組み合わせ表

 <シード一関一など勝ち進む〜夏の高校野球岩手大会>

 第八十八回全国高校野球選手権岩手大会(県高野連など主催)は十六日、県内六球場で二回戦十六試合が行われた。シード八校が登場し、第一−第四シードはそろって初戦を突破。残るシード四校のうち、一関修紅と盛岡四の二校が初戦で姿を消した。

 第一シードの一関一は、釜石南に猛追を許しながらも辛勝。第二シード専大北上、第三シード盛岡中央はともにコールド発進した。第四シードの一関工は延長十一回の末、粘る盛岡南を振り切った。

 ほかのシード校は、前年覇者の花巻東がコールド勝ち。一関修紅は延長十二回の末、久慈にサヨナラ負けを喫し、盛岡四はコールドで涙をのんだ。

 シード校以外では、今春のセンバツに出場した一関学院が大船渡農をコールドで圧倒。一関二もコールドで初戦を飾り、水沢工は紫波総合を下した。昨秋準優勝の盛岡大附もコールド勝ちした。

 十七日も同じ六球場で二、三回戦十三試合が行われる。

県営

 =シード修紅敗れる、延長12回力尽きる=

【久慈−一関修紅】十二回裏一死満塁、ピンチを切り抜けようとマウンドに集まる一関修紅内野陣=県営球場
 【久慈4−3一関修紅】修紅が延長十二回の接戦の末、久慈に惜敗した。修紅は三回、二番茂庭、三番阿部の連続適時二塁打で2点を先行したが、同点に追い付かれてからは決定打を欠いた。

 =「ミスが多かった」〜一関修紅・加藤監督=

 十二回裏、一死満塁。久慈の六番・生出大地(三年)の打球が三遊間を破ると、一関修紅ナインが皆、泣き崩れた。勝利を信じて疑わなかったスタンドも一瞬、水を打ったように静まりかえった。

 「就任四年目で最強のチームでした」。修紅の加藤文男監督は「信じられない」という顔でグラウンドを見詰めたまま、ぼうぜんとした。「野球は本当に難しい。負けるときはこんなものだが、ミスが多かった」と声を落とした。

 戦力は整っていた。プロのスカウト注目株の岡本知也投手(三年)をはじめ、4安打を放った強肩強打の千葉勇介捕手(同)らの力は激戦区・一関の中でも折り紙付き。千葉は最後の場面も「絶対大丈夫だ」とナインを鼓舞し続けた。

 岡本は、泣きはらした目で「調子は悪くなかった」と一八一センチの長身をすくめた。四回ごろ「軸足がつった」というアクシデントも言い訳にしなかった。「みんなに『三年間ありがとう』といいたい」。好投手がまた一人、高校野球を卒業していった。

 =専大北上10安打10得点=

 【専大北上10−0山田】専北が小石の投打にわたる活躍でコールド発進。専北は二回、七番瀬川の中前打と八番小石の2ランなどで6点を奪い、五回で10安打10点。小石は四回無失点で無難にまとめた。

 =一関一、辛くも初戦突破=

【釜石南−一関一】関一五回、一死一、三塁から4番岩渕が右越え適時二塁打を放つ=県営球場
 【一関一5−4釜石南】関一は同点に追い付かれた八回、二死から九番遠藤の二塁打に敵失も絡めて勝ち越し。新沼−菅原淳の二年生コンビは我慢強い投球を演じ、粘る釜南を辛くも振り切った。

 =快勝ムード一転=

 試合後、小野寺弘行監督は思わぬ苦戦に苦笑い。「初戦は力を出し切れないもの。よく勝ってくれた」と、やれやれの表情を見せた。

 暗雲が立ちこめたのは終盤八回。この回から代わった二番手・菅原淳が2点適時打を浴び同点。その裏敵失で突き放したが、最終回も一死二、三塁まで追い詰められた。

 ピンチの連続に新沼の再登板も考えられたが、小野寺監督は「代える気はなかった。コーナーをきちんと突ける投手だから」と泰然自若。捕手で主将の岩渕もマウンドで「こういう場面のために今まで練習してきたんだから、絶対大丈夫だ」とナインに檄(げき)を飛ばした。

 第一シードのプレッシャーという見えない敵も相手だが、小野寺監督は「(接戦で)いい経験ができた。選手にもクスリになったろう」と冷静。その経験を「六十年ぶりの夏全国(甲子園)」へつなげられるか。

八幡平

 =花巻東、逆転鮮やか=

【宮古工−花巻東】三回、宮工一死二塁で二走熊谷が三盗を試みるも花東の好守でタッチアウト。三塁手森子=八幡平球場
 【花巻東9−2宮古工】花東は初回に先制を許したものの、すかさずその裏に3長打を集中して逆転。その後も一番後藤のソロ本塁打など長打攻勢で終始優位に試合を進め、コールドで快勝した。

 =前回覇者が攻守に圧倒=

 夏連覇を目指す花巻東が12安打を浴びせ、コールド発進した。佐々木洋監督は「楽には勝てないと思った。うちにしてはよく打った」とまずは胸をなで下ろす。

 「一本の線」のように、どこからでも打てる攻撃がチームの身上。それだけに「初戦で硬くなった割に、攻撃面で力が発揮できたのが一番の収穫」と笑顔。

 投げては“五枚看板”の一角を担う奥谷辰徳(三年)が七回を完投、頼りになるところを見せた。「二年生投手陣も非常に調子がいい。昨年同様、継投で勝ち上がりたい」と、再びの栄冠をしっかり見据えていた。

森山

 =花北青雲、好機に打線つながらず=

 【盛岡三6−1花北青雲】盛三が着実に得点を重ねて勝利。青雲は主戦の左腕・佐藤が力投したが、守備で5失策。好機に打線がつながらず1点を返すにとどまり、善戦及ばなかった。

一関

 =一関工延長制す=

【一関工−盛岡南】関工延長十一回二死三塁から、6番千葉綾の中前適時打で勝ち越し=一関球場
 【一関工3−2盛岡南】関工が盛南との延長に及ぶ熱闘を制した。関工は延長十一回二死三塁から、六番千葉綾の中前適時打で勝ち越し。その裏の無死二、三塁のピンチも守り切った。

 =投打に活躍の千葉=

 いつ終わるかも分からないような息詰まる熱戦は、一関工の主戦・千葉綾佑(三年)によって終止符が打たれた。ドラマがあったのは延長十一回。二死三塁の好機に日野沢明彦監督は「初球から積極的に」と千葉を送り出した。

 「今まで練習でやって来たことを出し切ろうと思って」打席に入った千葉。気合を込めて振り切った打球は鮮やかに中前に抜け、待望の勝ち越し点を挙げた。

 その裏の盛岡南の攻撃では無死二、三塁の大ピンチを迎えたが「グラブに書いてある『無心』という言葉を思い出し、何も考えずに投げ込んだ」と千葉。後続は二者連続三振に切って取り、最後の打者は中飛に仕留めてゲームセット。その瞬間はガッツポーズで喜びをあらわにした。

 「応援も多く、シード校ということでプレッシャーもあり、緊張していた」と言う千葉だが、初戦を突破したことで表情が一気に和らいだ。「これからもシード校の意地を見せていきたい」と次戦での活躍を誓った。

 =水沢工、着実に加点=

 【水沢工6−3紫波総合】水工は二回に紫波の五番藤原保の2ランで先制されたが、四回一死一塁から八番及川の左中間二塁打で逆転。その後もスクイズなどで加点し、紫波を振り切った。

 =一関学院大量21得点=

 【一関学院21−2大船渡農】初回から毎回得点を重ねた学院が大農に大差でコールド勝ち。学院は長短8安打を連ねて一挙8点を先制するなど圧倒。守っても大農打線を2点に封じた。

 =大勝にも渋い顔〜一関学院・沼田監督=

 大量21点を奪ってのコールド勝ちにも、試合終了後に渋い顔を見せていたのは一関学院の沼田尚志監督。

 「点数を取られないことが課題だったが、ミス(失策)で失点するなんて…」とおかんむり。「今後も天候が悪いだろうから、こういうミスは無くしていきたい」と気を引き締めた。

 次戦は、昨夏に敗れた盛岡中央が相手で、雪辱戦となる。沼田監督は主戦・太田裕哉(三年)の登板を示唆しながら「無駄な失点をやらず、普通にやれれば勝てるはず」と自信をのぞかせた。

花巻

 =一関二がコールド勝ち=

 【一関二9−2花巻農】関二が終始リードを保ち、主戦佐藤が花農を3安打に抑えコールド勝ちした。花農は初回に四番小原朋の左本塁打で2点を先制したが、以後打線が沈黙した。

 一関二・小岩篤郎監督 初戦で硬くなっていたが、初回花農の本塁打で目を覚まし、以後機動力を生かし選手がよく頑張った。転がすバッティングで自分たちの野球をして一つずつ勝ち上がっていきたい。

7月16日の試合結果 第2回戦
県営球場
釜石南 一関一
(試合終了)

専大北上 10 山 田
(5回コールド)

一関修紅 × 久 慈
(延長12回サヨナラ)
花巻球場
釜石商 15 盛岡中央
(5回コールド)

広田水産 大 野
(7回コールド)

花巻農 一関二
(7回コールド)
雫石町営球場
岩 手 盛岡商
(試合終了)

釜石北 10× 浄法寺
(5回コールド)
一関運動公園球場
大船渡農 21 一関学院
(5回コールド)

紫波総合 水沢工
(試合終了)

一関工 盛岡南
(延長11回)
森山総合公園球場
盛岡三 花北青雲
(試合終了)

久慈工 盛岡四
(7回コールド)

福 岡 遠 野
(試合終了)
八幡平市総合運動公園球場
遠野緑峰 × 盛岡大附
(8回コールド)

宮古工 × 花巻東
(7回コールド)

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